第19回知能ロボットコンテスト

2007年6月29日 (金)

Eternal Prototype Final

会場で見た面白いロボットについて紹介したいと思いますが、折角ですのでまずは京都大学機械研究会の後輩たちのロボットを紹介します。kikaiken weblog にも書かれていますが、こちらでは多少技術的解説及び考察も含めて書いていこうと思います。

Eternal Prototype Final

Eternal_prototype

大きく開くハンドで対象物を掴んで、後部のかごに溜めていくロボットです。かごは円筒が120度の扇形3つに仕切られた構造で、適切に回転させることで対象物の分別収納ができます。後部の扉を開いて捨てます。

回転するかごについては、非常に凝ったつくりをしています。車体後部には扉(外扉)があり、ラジコン用サーボモーターで開閉します。3つに分かれたかごの各部屋にもまた扉(内扉)がついていますが、こちらは完全に受動的にしか動きません。単なるちょうつがいでついているだけです。内扉と外扉がぴったり合ったとき、外扉を開けると対象物自身の重みで内扉が開き、対象物は滑り落ちて排出されます。その後かごが回転すると、内扉は機械的干渉によって自然に閉まるという仕掛けです。

ハンドはラックギアによって左右に大きく直動で開きます。また、バネを用いて把持力を安定化させる工夫もされています。

足回りはステッピングモータによる2輪独立駆動です。ドライバ回路を自作したのですが、これが不運にも大会直前に正常動作しなくなり、ごく低速でしか回転できなくなってしまいました。専用ICを使っているとはいえ、高周波スイッチングによる定電流ドライブという繊細なものですので、それなりのノウハウが必要なようです。

PSDによる対象物の発見、アームによる対象物の回収は9割以上の成功率で確実にこなし、ほぼパーフェクトが達成できる実力を備えていました。敗者復活では40点という高得点を獲得しています。このまま決勝に進めば優勝も狙えると思われました。しかしながら2次予選、満載の対象物を捨てに行く寸前に暴走してしまうという非常に悔やまれるトラブルで敗退となってしまいました。普通に動かしていてもごく稀にしか発現しない、プログラムミスだったそうです。

7/1に行うという部内ロボコン では是非雪辱を果たして欲しいと思います。風兎2007も敵わないかもしれません。この部内ロボコンは元々新入生の目標設定として、やや日程のきつい知能ロボコン参加に替えて開催してはどうかという趣旨で今年始まりました。今回はプレ大会のような位置づけです。一般観戦等は考慮しいないと思いますが、少人数であれば直接交渉して見学できるかもしれません。特に、京都大学及び関西地区の学生の方。

以下、7/19追記

かごの回転にそれなりに時間が掛かります。パターンエリアでは予め準備しておけますが、ランダムエリアではそうはいきません。物体を判別してからかごを回し始め、回転が終わるのを待つ羽目になります。

そこで考えられた戦略が、対象物各種類の残数から求まる次の対象物の確率分布を使って「予想が外れた場合の時間ロスの期待値」が最小になるようにかごを先に回しておくというものでした。とても洗練された方法で実際にも有効に機能しており感心させられました。

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2007年6月25日 (月)

知能ロボコン終了・速報

今年も無事終了しました。まずは、実行委員会及び審査員の皆様、参加者の皆様、観戦・応援に来てくださった皆様に感謝申し上げます。 そして、日頃より試走台や工作機械を使わせてもらい、そして仙台への交通手段でお世話になった京都大学機械研究会の皆さん、ありがとうございました。

風兎2007の成績ですが、なんと優勝してしまいました。決勝はどのロボットも優秀でよく動き、それでもなかなか安定せずという具合で、最後までわからない混戦でした。最後、Tゼミの「クーマ」とはたったの1.5点差でした。 安定した走行と対象物の扱いの巧みさが評価されて日本ロボット学会会長賞も頂き、「まさに知能ロボット」というとても光栄なお言葉もいただきました。

1次予選ではいきなりコースアウトして2回リトライ、最後は残り2分でスピード調整してなんとか20点獲得というこれまでにない切迫した展開でした。

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