« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »

2007年6月

2007年6月29日 (金)

Eternal Prototype Final

会場で見た面白いロボットについて紹介したいと思いますが、折角ですのでまずは京都大学機械研究会の後輩たちのロボットを紹介します。kikaiken weblog にも書かれていますが、こちらでは多少技術的解説及び考察も含めて書いていこうと思います。

Eternal Prototype Final

Eternal_prototype

大きく開くハンドで対象物を掴んで、後部のかごに溜めていくロボットです。かごは円筒が120度の扇形3つに仕切られた構造で、適切に回転させることで対象物の分別収納ができます。後部の扉を開いて捨てます。

回転するかごについては、非常に凝ったつくりをしています。車体後部には扉(外扉)があり、ラジコン用サーボモーターで開閉します。3つに分かれたかごの各部屋にもまた扉(内扉)がついていますが、こちらは完全に受動的にしか動きません。単なるちょうつがいでついているだけです。内扉と外扉がぴったり合ったとき、外扉を開けると対象物自身の重みで内扉が開き、対象物は滑り落ちて排出されます。その後かごが回転すると、内扉は機械的干渉によって自然に閉まるという仕掛けです。

ハンドはラックギアによって左右に大きく直動で開きます。また、バネを用いて把持力を安定化させる工夫もされています。

足回りはステッピングモータによる2輪独立駆動です。ドライバ回路を自作したのですが、これが不運にも大会直前に正常動作しなくなり、ごく低速でしか回転できなくなってしまいました。専用ICを使っているとはいえ、高周波スイッチングによる定電流ドライブという繊細なものですので、それなりのノウハウが必要なようです。

PSDによる対象物の発見、アームによる対象物の回収は9割以上の成功率で確実にこなし、ほぼパーフェクトが達成できる実力を備えていました。敗者復活では40点という高得点を獲得しています。このまま決勝に進めば優勝も狙えると思われました。しかしながら2次予選、満載の対象物を捨てに行く寸前に暴走してしまうという非常に悔やまれるトラブルで敗退となってしまいました。普通に動かしていてもごく稀にしか発現しない、プログラムミスだったそうです。

7/1に行うという部内ロボコン では是非雪辱を果たして欲しいと思います。風兎2007も敵わないかもしれません。この部内ロボコンは元々新入生の目標設定として、やや日程のきつい知能ロボコン参加に替えて開催してはどうかという趣旨で今年始まりました。今回はプレ大会のような位置づけです。一般観戦等は考慮しいないと思いますが、少人数であれば直接交渉して見学できるかもしれません。特に、京都大学及び関西地区の学生の方。

以下、7/19追記

かごの回転にそれなりに時間が掛かります。パターンエリアでは予め準備しておけますが、ランダムエリアではそうはいきません。物体を判別してからかごを回し始め、回転が終わるのを待つ羽目になります。

そこで考えられた戦略が、対象物各種類の残数から求まる次の対象物の確率分布を使って「予想が外れた場合の時間ロスの期待値」が最小になるようにかごを先に回しておくというものでした。とても洗練された方法で実際にも有効に機能しており感心させられました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月27日 (水)

決勝の模様

ひとまず、決勝の様子を公開します。未編集で、7分半ほどあります。最初の部分は撮影に失敗したためありません。テニスボールのゴール横に置いてある緑色の円筒を設置する部分については別途公開します。

最後はタワーを見つけられず、角に密着したボールを取る手順に入ってしまいました。ボールを引き出すのには成功しましたが、掴むために走査した際にタワーの缶の方を検知してしまい、失敗しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月25日 (月)

知能ロボコン終了・速報

今年も無事終了しました。まずは、実行委員会及び審査員の皆様、参加者の皆様、観戦・応援に来てくださった皆様に感謝申し上げます。 そして、日頃より試走台や工作機械を使わせてもらい、そして仙台への交通手段でお世話になった京都大学機械研究会の皆さん、ありがとうございました。

風兎2007の成績ですが、なんと優勝してしまいました。決勝はどのロボットも優秀でよく動き、それでもなかなか安定せずという具合で、最後までわからない混戦でした。最後、Tゼミの「クーマ」とはたったの1.5点差でした。 安定した走行と対象物の扱いの巧みさが評価されて日本ロボット学会会長賞も頂き、「まさに知能ロボット」というとても光栄なお言葉もいただきました。

1次予選ではいきなりコースアウトして2回リトライ、最後は残り2分でスピード調整してなんとか20点獲得というこれまでにない切迫した展開でした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年6月21日 (木)

大会前最後の報告

19日に少し触れたパフォーマンスについてですが、動画を撮って公開する時間がなくなってしまったので簡単に説明しておきます。段差越しにテニスボールを投げてゴールします。風兎2005のときは競技台のガイドラインを目標にして向きを合わせていましたが今回はカメラ位置の関係上見えないので、自分で目標物体を設置します。目標物体は最初、別の用途に使われます。詳しくは会場で、あるいは後日公開する動画をご覧ください。

それでは皆様、会場でお会いしましょう。競技には参加しませんがWild Dogも応援要員として持って行きます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年6月19日 (火)

進捗状況6/19

17日に列挙した課題について、本日までの状況

  1. ゴール方面の走行確認: 完了
  2. ランダムエリアの処理: 60%完了
  3. 走行高速化: 完了
  4. ボールが転がっていく方向の制御:タワーを取る時の向きを変える: 未着手
  5. 横向きセンサーの使用: 完了
  6. 文字判別(間に合えば): 領域分割のテストまで

横向きセンサーを使った探査戦略は風兎2005のときとほぼ同じです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

京都大学機械研究会参加チーム情報

いしかわきょーすけさんの日記からリンクして頂き、今日だけで100件余り(全体の7割ほど)のアクセスがありました。嬉しい限りです。そういえば知能ロボコンは事前に参加者リストの公開がないのでなかなか他の参加者の情報が入手しづらいですね。京都大学機械研究会も今年は3チーム出るのですが、忙しいせいか情報公開がされていません。問題ないと思いますのでここでお知らせしておきます。

テクニカルに1チーム、チャレンジに2チームです。テクニカルの方は、アームで取って分別しつつため込みます。コンテナが見た目に楽しいロボットです。チャレンジの方は新入生チームです。1つはローラー取り込み、もう一つは2台がボールを囲い込んで一気に得点します。いずれも色分けはしません。現在最後の追い込みを頑張っているところだと思います。

私の方も、何か一ひねり欲しいと思っていたパフォーマンスを思いつきました。できましたら報告します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月18日 (月)

走行の高速化

京都大学機械研究会の試走台を借りて調整を行いました。普段できないゴール側の走行確認を行い、どの程度走れるかを確認しました。風兎2005よりも速くなっているような気がします。

新しい速度制御では滑らかに加速した後、停止地点で止まれるように滑らかに減速します。そのため、長い直線では最高速度が伸びます。正確には測っていませんが、最大で1m/s程度になります。

  1. 2007/06/18_パターンエリア走行その1
  2. 2007/06/18_パターンエリア走行その2

反面、課題も見えてきました。重たい石鹸箱を持つと不安定になりコースアウトしやすくなりました。重心が高くなり、旋回方向の慣性モーメントも増すためではないかと思われます。箱を持った際は特別に速度を落とす必要がありそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月17日 (日)

パターンエリア

パターンエリアが処理できるようになりました。当初はパターンエリアもランダムエリアも区別なく処理する計画でしたが、結局パターンエリアは予め知らされている対象物の座標を使います。最初の1個で4種類のうちどのパターンかを判別します。

ちなみに、パターンが4つのうちどれかを人間が入力してしまうのは禁止されているかどうか、ルールブックだけでは判断できません。人によって意見が分かれるところです。なお、過去にはランダムエリアまですべての対象物の配置を入力したというチームもありましたが、これについては中野先生が「それは反則ですねえ」と発言されて(そして会場の笑いを誘って)いたように記憶しています。随分前のことですので記憶違いがあるかもしれません。

最後は、ロボットではなく人間が石鹸箱を置く位置を間違えました。

タワーの上に載っていたボールはまだ考えられていません。どこに転がったか正確にはわからないボールを素早く探すには風兎2005のように横向きのセンサーを使う必要がありますが、現在まだ使っていません。

今後の課題

  1. ゴール方面の走行確認
  2. ランダムエリアの処理
  3. 高速化
  4. ボールが転がっていく方向の制御:タワーを取る時の向きを変える
  5. 横向きセンサーの使用
  6. 文字判別(間に合えば)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月13日 (水)

速度制御など

走行制御に、今回初めて速度(並進速度と角速度)制御を導入しました。

今までは前後への移動、方向転換共に位置制御のみを行っており、最高速度や加速度に関しては一切保証がなく、場当たり的解決策として最大デューティー比を制限することで擬似的に速度や加速度を許容範囲内に収めていました。ライントレース時の前進速度調整も、適当なデューティー比を与え続けるだけでした。

より細かい制御を取りいれることでゆっくりした前進や回転を確実に行い、またタイヤのスリップを防ぎます。

走行制御プログラムを大幅に書き換えることになりましたが、一段落しました。ようやく公開できる程度になりました動作の様子をご覧ください。

タワーの缶を運搬(3GPP2、約0.9MB)

ルール上、この部分には積み重ね対象物(タワー)は存在しませんがタワー処理方法について説明するために置きました。大きなロボットは上のボールから先にとりますが、風兎は手が届かないので缶を取ります。上に乗っているボールは後ろに飛ばされますが、適切な方向で缶を取れば転がったボールも取りやすい位置に止まります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 5日 (火)

手先センサ

Regist1締め切りなのでパンフレットに掲載される写真の最終版(左)を登録しました。一緒に掲載されるロボットの諸データも登録しました。

重量
0.6kg
寸法
150mm×80mm×180mm
使用技術
ライントレース、デドレコ、ハンド、光センサ、距離センサ、ビジョン

手先に透過型フォトインタラプタを付けました。対象物の確実な把持と、種類の判別に使います。15cm程度の比較的長い距離を通さなければならないので、LEDの電流は風兎2005の10倍の約180mA(瞬時値、発光Duty1/16)にしました。センサ用ICのドライブ能力では足りないのでトランジスタ(2SA1015)でドライブしています。

対象物判別の点でカメラの必要性はあまりなくなりました。ただ、石鹸箱やタワーの向きは他のセンサーで分かりづらいので、ここにカメラの活躍の余地があるかもしれません。知能ロボコンでは石鹸箱の置かれる向きが決まっているので必ずしも向きの判別は必要ないのですが、できる限り未知の状況に対応できるようにしたいと思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »