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2009年4月 7日 (火)

VS-WRC003マイコンボードを自作回路で使う

VS-WRC003とは、VSTONEが昨年発売した学習用のロボット制御用マイコンボードです。CPUはH8/36064というH8/300H Tinyシリーズのものです。USB-シリアル通信変換ICを基板上に搭載しており、USBケーブルのみでマイコンを使い始めることができる点を特徴としています。また、2CHの正逆回転DCモータードライバICを搭載しており小型の車両型ロボットを単独で動かせるようになっています。基本的には専用のファームウェアとGUIでロボットの動きをプログラミングするものですが、HEWを用いてC言語での開発も可能で、HEW用のプロジェクトファイル付きサンプルプログラムがサポートページで公開されています。回路図も規約に同意の上でダウンロードできます。

単なるH8/Tinyを搭載したマイコンボードとして、敢えて自作回路で使うという観点から感想を書きます。

拡張用コネクタのパターンがありますので、2列ピンヘッダ等を使ってユニバーサル基板に載せることができます。ただ回路図を見るとわかるのですが、秋月のH8マイコンボード等と比べると、外部端子に繋がっているピンが限られています。たとえばアナログ入出力端子は4本しか拡張用コネクタに繋がっておらず、他は専用の4Pinコネクタから出ています。他に、IRQ等いくつかの機能端子が未結線となっていますのでやや不便です。

PCとの接続はUSB-miniBコネクタです。一般的なUSB機器接続用のケーブルで接続します。バスパワーでのROM書き込み、プログラム実行もでき ます。基板上のスイッチを押しながら電源を投入するとROM書き込みモードになるという仕様で、なかなか考えられていると思いました。USB-シリアル通 信変換ICが載っているのでPC側(Windows)からはシリアルポートとして認識されます。そのためSCIと端末エミュレータを用いてのデバッグも従来通りできます。マイコンのリセットスイッチが基板上にはないため電源再投入でリセットすることになりますが、このときUSB-シリアル通信変換ICの電源も一緒に切れるため、PCとの通信ができなくなります(少なくともTeraTermの場合)。これは端末エミュレーターで切断-再接続の操作を行えば回復します。なお、リセット端子自体はE8デバッガ用に繋がっていますので外部リセットスイッチをつけることは比較的容易です。

基板上のDCモータードライバは電流容量が1A程度なため、FA-130クラスのモーターでも使用条件によっては不足します。特に車両型ロボットで急激なブレーキや反転動作をするのには不安があります。専用ファームウェアとGUIを使う場合はDuty比を制限することで対処しているそうですが、自分でファームウェアを書く場合は十分注意する必要がありそうです。6V程度のモーター電源電圧でFA-130を使用した場合にICが発熱したり壊れたりしたという事例を数多く見ました。

基板上には他にプッシュスイッチ(ブートモード切り換え兼用)と圧電ブザー、チップLED2個が載っています。いずれも動作確認やデバッグによく利用する部品で、これらが初めから用意されているのは便利だと思います。

プレイステーション用のコントローラ、あるいは専用のVS-C1という無線コントローラーをつなぐコネクタ用のパターンがあり、ロボットの操縦に使えます。コントローラとの通信を行うサンプルプログラムのソースも配布されています。コントローラの着脱時にコネクタの足に力が掛かかりやすく、何回か抜き差しするうちに折れる恐れがあるので注意が必要です。

以上のようにいくつかの制限はありますが、それらを考慮した上で使えばなかなか便利で面白い製品だと思います。

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