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2014年6月23日 (月)

対象物の回収動作

機構の説明から一旦少し離れ、対象物を探して掴む動作についてです。

ロボットに自動的にタスクを遂行させるには多くのアプローチがありますが、風兎2014の場合は競技に必要な動作をいくつか予め作っておき、それらを必要なときに順次行うという方式をとっています。動作は短いものから長いものまであって階層構造を作っています。そのうちの一つがこれです。

別角度から。

これは「対象物エリアで前方にある対象物を探し、あれば取って元の位置に戻る」という動作です。 更に分解していくと、「PSD距離センサーで前方に対象物があるか調べ、あればその方向を得る」「アームを下げて対象物が手の中に入るまで前進する」「対象物の種類を調べる」「対象物をつかむ」「予め記憶した座標に移動する」というようになります。

あらかじめ作っておく動作とはいえ、要所々々で誤差をなくして成功率を高める必要があります。最も良い例は、グリッパー先端のセンサー(透過型フォトインタラプタ)を使った前後の位置合わせではないかと思います。風兎のグリッパーは前後方向が20mmもずれれば対象物を確実に掴めなくなってしまいます。PSD距離センサーで距離が得られるものの、そこまで正確にするのは容易ではありません。そこで、まずはアームを下げグリッパーを開いてゆっくり前進していき、指の間に物体が入って光が遮られた位置を基準にします。すると前後方向に関してはいつもほぼ一定の位置関係で対象物をつかむ動作を始めることができます。また、つかむ動作の直前に行う対象物の種類と色の判別も同様の理由で確実性を上げることができます。

なお確実性を上げるための別のアプローチとしては、機構的に工夫する方法もあります。このロボットのように近づいて取るのであれば、グリッパーの真ん中、「手のひら」にあたる位置で対象物を押して動かすことで物理的拘束により対象物とロボットの位置関係を一定にすることができる場合もあります。風兎2007ではそのような方法でテニスボールや箱入り石鹸、缶を扱っていました。特に箱入り石鹸に対しては、回転方向をロボットの向きに強制的に揃えることができるので重宝しました。

左右方向はまだ見てわかるほどのずれがあり、改善の余地があります。理由はほぼわかっており、PSD距離センサー(GP2D120)を振り回す際、センサーが動いてから出力電圧が変化するまでに若干の遅れがあるのを無視しているためです。正確には、遅れだけでなく出力電圧の更新周期があるようで、出力電圧は階段関数状に変化します。

それと関連して、中心からずれたボールを掴んだ時に車体が動かされてしまっていますが、この動きは車輪の回転を通じて検出・計測されていますので、それを反映して下がるときには向き直りながら元の位置まで下がるようになっています。

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