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2015年3月

2015年3月23日 (月)

第19回熱田の森ロボット競技会参加

第19回熱田の森ロボット競技会の歩行ロボット部門・2足型の部に参加しました。私のロボット「Spirit」は参加した9チーム中唯一自律で挑戦しました。

2走目は良いタイムでしたが惜しくも失格となってしまい、1走目の記録で第3位に入賞しました。

先週のROBO-ONE以来、本格的な動作の生成をより現実的なものにするために制御用マイコンシステムを入れ替え、運動生成ソフトウェアの開発を行ってきました。今回はその成果が徐々に出て、安定した歩行が実現できました。

その最たるものは、バンク角をとる処理です。これによって高速歩行中でも倒れることなく自由に曲がることができるようになりました。映像ではわかりにくいですが、軌道修正のために円弧を描いて旋回歩行する際に体を内側に傾けています。今の歩行速度と旋回率の設定では最も急なときで約1.9度と僅かですが、重心の高い二足歩行ロボットですのでこれをしないと左右方向のバランスが崩れます。外側にそのまま転倒するほどではなくとも、脚を出すタイミングと左右への重心移動が合わなくなって前後に転倒します。

次は認知と判断の部分をより本格的なものにしていきたいと思います。今回はあまり手をかけられなかったため、以前と同じく単純なライントレーサーのような「ラインを点で捉える」方法になっています。二足型の部の競技場はゴールでコースが途切れているため、この方法だけでゴールを検知しようとするとやや無理がありました。画像から線分を抽出してその単位で扱うような、より構造化された高水準の情報として扱うようにするのが一つの方法ではないかと考えています。

参考: Spiritの紹介 - 構成 - ソフトウェア

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2015年3月16日 (月)

第26回ROBO-ONE参加

14日に行われた第26回ROBO-ONE予選に参加しました。

ROBO-ONEの予選は4.5mの徒競走で、ゴールまでの時間順に決勝進出ロボットが選ばれます。持ち時間内に完走出来なかった場合、途中でコースアウトした場合は到達距離が記録となります。最近は障害物として薄いゴムシート帯が敷かれています。歩行時に足裏を地面に擦るような歩き方をするロボットを牽制する意味で何回か前の大会から設けられました。

私のロボット「Spirit」は約37秒の記録で順位は48位でした。予選通過はなりませんでしたが、終始安定した歩容で障害物にも引っかからず完走することができました。

_spirit20150314_4

今までどおりKHR-3HVほぼそのままです。ROBO-ONE競技規則のロボットの寸法に合わせて足裏部分を作り直し、手先の部品を外しました。また、周期的な歩行動作を容易に実現するために制御用マイコン基板をキット付属のものからC言語等によるプログラムが可能な製品(KCB-5)に変更しました。なお、頭部のRaspberry Pi及びカメラは使用しませんでしたが重量バランスを変えないためにそのままにしました。

出場時はこのような歩き方でした。

この歩容を生成しているプログラムは7年くらい前にWild Dog用に作ったものをもとにしています。股関節の旋回軸を使って旋回しながらの歩行ができるように機能を追加しました。このときは周期1秒(=1秒で2歩歩く)、歩幅60mmでした。

大会後、細かい部分を調節して2倍の速度で歩けるようになりました。歩幅はそのままなので、理想的には秒速240mmということになります。KHR-3HVを元にしているロボットの中で予選最上位の津軽号の平均の速度をタイムから逆算

すると226[mm/s]となり、およそ近い値といえるのではないかと思います。

元々この周期で足踏みはできていたのですがどうしても歩幅を増やすと倒れてしまっていました。そこで映像を見て分析した結果をもとにいくつか対症療法的に調整してこのようになりました。
- 片足立ちの瞬間、体全体が後方に傾いて遊脚の後ろが地面を擦る→重力と慣性力で膝関節の伸展が妨げられ偏差が大きくなるため。指令値にバイアスを掛ける。
- 遊脚が前に出る前に着地する(前に擦る)→モーターの速度限界で足先の軌道が厳密には指令通りにならない。遊脚を高めに上げておき余裕を持たせる。

プログラムは元々静歩行を前提として、重心位置の地面への投影が常に支持多角形の内部に入るように作ったものでした。動力学を直接的には考慮していないものでしたがそれでもパラメータの合わせ込みでそれなりにうまく行きました。その理由の考察は次回書きたいと思います。

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